言葉は時代によって変化して行きます。それはどこの国の言語でも同じです。そしてどこの国の人も無意識に母国語を話しています。しかし日本語は難しいです。
挨拶一つとっても訳が分からないことが多いです。
最近のガムのCMで、K村Kエラさんが関西弁でしゃべってます。
「ほな さいなら」
「ほな」は標準語なら「そういうことなら」という意味でしょう。
「さいなら」=「さようなら」=「そういうことなら」
つまり同じ言葉を2回繰り返しています。
そもそも別れの挨拶で「そういうことなら」と言う国は他にあるのでしょうか?
英語なら「GOOD BYE」=「GOD BE WITH YE」=「神様があなたと共にいますように」
GODがGOODになったのは、他の挨拶である「GOOD MORNING]「GOOD AFTERNOON」等に影響を受けたためらしいです。
「おはよう」は相手が早い時間から活動開始している勤勉さを賞賛しています。
「こんにちは」「こんばんは」は「今日の調子はいかがか?」=「HOW ARE YOU?」でしょう。
「おかえり」「ただいま」「いただきます」「ごちそうさま」「おやすみ」の意味はそのままです。
「ありがとう」=「有り難い事です」=「滅多にないことです」
英語なら「THANK YOU」=「あなたに感謝します」
中国語なら「謝々」=「感謝します」
なんと直接的なんでしょう。
「こんにちは」の代わりの「どこ行きよっと?」「どこ行くねん?」はこれまでは通用しましたが、これだけ世の中が殺伐になると「おまえの知ったことか!」と言われかねません。
「すみません」=「済みません」=「このままでは終われません」
ということは謝るケースだけでなく、お礼を言う場合にも使用可能です。
つまり謝る場合は「私がしたことは、このままでは終われないくらい悪かった」
お礼の場合は「あなたがしてくれたことは、このままでは終われないくらい嬉しい」
主語が変わるだけで、両方に使います。
したがって「申し訳ありません」も同様にお礼の際にも使われます。
日本が東アジアの旧植民地国にいくら「すみません」と謝罪しても、「だろ!済む訳ないだろう!自分で済む訳ないと言っているんだから!」といつまでも言われます。
「どうも」は意味不明の万能語です。ハワイ語の「ALOHA」でしょうか?
国会中継をよく見ます。
最近よく聞く言葉は、セイドセッケイ(制度設計)、ガイゼンセイ(蓋然性)、タンポ(担保)、ゴギロン(御議論)、オシメシ(御示し)等ですが、一般社会ではあまり使われません。
敬語は難しいです。一般的には、尊敬語、謙譲語、丁寧語の3分類ですが、
最近は、それに丁重語、美化語を加えた5分類になっています。もう私ら普通の日本人では使いこなせません。
天皇陛下が無事にご退院されました。嬉しく思います。東日本大震災追悼式典ご出席への並々ならぬご決意が感じられます。
術後の記者会見で実際に執刀したJ大学のA教授の言葉使いは見事でした。しかし中央に座っていたT大学のO教授の敬語はかなりおかしかったです。日本のトップの大学のトップの医学部のトップの診療科である心臓外科のトップの方でしたが・・
例えば「皇后様が病室に参られて・・」という具合でした。「いらっしゃって」、「お見えになられて」、「お越しになられて」でしょう。尊敬語と謙譲語の誤用が気になりました。まあ天皇陛下の手術を担当するということは、そのくらい緊張するということかも知れません。
東京大学順天堂大学共同医療チームとは陛下のことを考えての最善の選択だったのでしょうが、その評価は分かれることでしょう。ご入院されたのは東大病院でしたし、O教授はさぞ悔しかったと思います。
昨夜のFジテレビのニュースでは「警官が犯人を逮捕する際にオデコを負傷しました」と・・
すかさず「ヒタイだろ!」と画面にツッコミ入れました。