10年以上前ですが、ある大衆食堂で昼飯食べていたら、テレビのバラエティ番組でクイズをやってました。
H本M美とD川T朗がトンデもない答えを連発してました。
それを見ていたオッサンが「こいつらホントにアホやなあ!」と大きな声で舌打ちしました。
まわりにいた私たちは思わず下を向いてしまいました。
「H本とD川に正解聞いてどうするんじゃい!」とつぶやきながら・・・
H本さんとD川さんに正解を期待している人っているのでしょうか!
たしかに「芸能人」は中に「能」があるけど、「芸人」には「能」無いですもん!
でもよく考えたら、このオッサンに「ホントにアホ」と思わせたお二人は逆に「デキる」とも言えます。
人を怒らせたり泣かせたりするより、笑わせるのは結構難しいです。
お芝居でも、自分が怒ったり泣いたりするより、笑う演技はとてつもなく難しいと思います。
私たちは「笑う」ことは他の感情より格下だと思っているのでしょうね。
好みの問題ですが、私は女性に嫌われている芸人の芸風の方が好きなんですよね。
前述のD川さんとか、U島R兵さんとか・・何とも悲しい感じが・・おだてられて宴会で裸踊りをやってしまった後、隅っこでパンツ穿くモノ悲しさでしょうか・・
「笑われる」より「笑わせる」方が「笑い」のレベルが高いと言う人もいますが、どちらでもいいと思います。
ヒトって結構タチが悪くて、優越感をくすぐられるのは嬉しいですよ。
「お笑い芸人」って意外に歳とってます。人前に出てくる前に最低10年はかかってます。
テレビにいつも見かける数十人の芸人さんは数万人の頂点にいる方々です。
決して「アホ」ではありません。
いつもネタ考えてます。ネタ切れしたらすぐサヨナラです。想像力と創造力が必要です。
古典やってる方がネタがあるだけ楽かも知れません。尊敬もされるし、将来文化勲章もらえるかも・・
公演が1万回超えた人気ミュージカルもあります。でもネタはアメリカでヒットしたモノ。
で、元をただせば手塚治虫の「ジャングル大帝」のパクリだったりして・・・
又吉さんが芥川賞を受賞されました。まだ読んでいませんが、他人事ながら嬉しくなりました。芸人がこの賞をもらうのは初めてだそうです。
でもよく考えれば、前述のようにいつもクリエイティブなことを考えている方々なので、何も不思議なことではないのでしょう。
だんだん偉くなって「先生」と呼ばれて、次第に面白くなくならないよう期待します。
国会議員、県知事、大学教授などになった方々もおられますが・・
「花火」のように短時間でも良いからパッと咲いて、すぐ消えてもガッチリ稼いで頂きたいです。
そういえば又吉さんの作品は「花火」ではなく「火花」でした。