武道と武士道とはどう違うのでしょうか?
私もはっきりと理解している訳ではありません。
しかし普段軽く使ってます。サッカーや野球などの国際試合では「日本の若きサムライたちが・・」というのが常套句です。
「武士」と「侍」は同義語ですが、私は少し違うと感じています。
「武士」の「武」は、武道その2で書いたように「争いを止めさせる」という意味なので、広義に解釈すれば、国を守る、つまり「軍人」という意味でしょう。
「侍」は「侍る」つまり「はべる」「さぶらう」ということなら「目上の人(主君)に仕える」、ある意味では「公僕」「公務員」ではないでしょうか?
たしかに「武士」「侍」は生産活動をせず、有事は軍人になり、普段は公務員行政職であると思います。
軍事力や権力があります。仕事をせず威張るつもりなら、いくらでも可能です。だからこそ「武士道」で律して行く必要があったのではないでしょうか?
少林寺拳法では「一撃必殺」という言葉は使いません。むしろ禁句です。
武道という護身の場面では「殺す」必要は全くないどころか、道義的におかしいからです。「懲らしめる」ことはありますが・・
骨法の堀辺正史氏の持論には勉強になることが多いです。
彼の著書に書かれていますが、武士道では「一撃必殺」は武士の情けである、と。
武士は「戦さ」の中で、主君のために、敵兵と殺し合いになります。しかし何の個人的恨みも無い相手ですから、できるだけ苦しまないよう制圧するのが、武士としての作法だという訳です。
つまりこれは善悪の問題ではなく、目的が違うということです。
話は飛びます。似てはいますが軍隊と警察でも、考え方が違います。
20年位前ベトナム戦争を描いた「フルメタルジャケット」というアメリカ映画がありました。
「フルメタルジャケット」とは防弾チョッキのことではありません。軍隊仕様の銃弾のことです。
弾頭を鋼鉄で覆ったものです。火薬量も多いです。つまり貫通力を高め1発で複数の敵に損害を与えるためですが、貫通するため体内の損傷は少なくなるというものです。国際条約で「フルメタルジャケット」を使用するよう規定されています。
逆に警察仕様では、火薬量は少なく、弾頭が柔らかいので犯人の体内だけに銃弾が留まり、他の一般人に被害が及ばないようにしています。ただ犯人は、より痛いはずです。
アメリカは太平洋戦争末期に、日本に種類の違う原爆を2発落とし、民間人21万人以上が亡くなりました。アメリカは「リメンバーパールハーバー」と言いますが、真珠湾攻撃での米軍側の死者2千5百人の内、民間人は4人です。日本も戦争末期に細菌兵器を開発済みでしたが、人道上の理由で、軍首脳が使用許可しませんでした。仕返しが怖かっただけかも知れませんが・・
現代のサムライたち=公務員 も頑張ってほしいのですが・・