博多メイはりきゅう院
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  • 武道 その15

    今回は「自衛」について語ります。

    以前もブログで述べましたが、少林寺拳法では帯に「一撃必殺」等と刺繍してはいけません。
    少林寺拳法は仏教の禅宗であり、「武道」であるからです。不届き者を制止して諌めることはしますが、殺してはいけません。

    ところが「武士道」では全く逆の倫理観があります。
    武士つまり軍人や兵士にとって敵兵は不届き者ではありません。お互い好き好んで殺し合いをしている訳ではありません。みんな国元には親や妻子を残して出征しています。したがっていざ戦闘に臨んでは、相手を苦しめず一撃で制圧することが「武士の情け」です。

    少林寺拳法の本山である「金剛禅総本山少林寺」は香川県多度津町の小高い丘の中腹にあります。そのあたりは風光明媚な公園です。地元のカップルのデートコースでもあります。

    たまにカップルがチンピラに絡まれることがあります。だいたい男性が一人で助けを求めて本山に駆け込んで来るそうです。本山の職員はすぐに警察に通報すると同時に現場に赴きます。

    「で、連れの女の子は?」
    「オレが助けを呼んで来るから、そこで待っておくようにと、現場に残して来ました!」
    「ええぇ!急がなきゃ!」

    道衣を着た猛者数人と後から駆けつけた警官相手にまだ抵抗するチンピラ等まず居ませんが、
    「結果オーライだったけど、あのカップルの仲はその後どうなるんだろうね???」

    以前道場で新入門の拳士にこう訊ねられました。
    「西田さんは六段だから、もしコンビニで働いていて強盗に遭遇したら、簡単に撃退するんでしょう?」
    「いえいえギラついた刃物を前にしてそんな勇気はありません。お金で済むことなら、私がオーナーであろうがバイトであろうが、すぐ差し出しますよ。」

    ちょっと期待はずれな顔です。
    「コンビニのレジにはせいぜい30万円くらいしかありません。それと命を引き換えるつもりはありませんから。仮に300万円でも差出しますよ。3000万円なら闘うかも知れませんね。無いけど・・・(笑)」
    「それじゃあ いつ闘うのですか?」
    「お金ではなく、命をくれと言われた時かな? もちろん逃げられるなら、そうしますよ。」

    以前これもブログに書きました。
    S民党からM主党に鞍替えしたT元議員は、
    「もし外国が攻めて来たら、どうしますか?」という記者の質問に、
    「逃げます!」と答えました。
    国会議員は国民の生命財産を守る義務があると思いますが、それにしても狭い日本のどこに逃げるのでしょうか?まさか外国ですか? どこの国?

    逃げられるなら逃げます。武道は必要ありません。
    最初の30メートルダッシュが肝心です。陸上部をお薦めします。
    逃げられない場合とは、
    1 後ろが壁か崖
    2 年老いた母親や幼い妹を連れている。もちろん彼女もです。
    3 お金で解決が着かない、命や貞操を要求されている。

    話は飛びますが、
    8月になるとマスメディアでは、「戦争」の記事が増えます。
    「戦争反対 平和が一番」と叫びながらデモをしているニュースも見かけます。
    しかしながらまともな日本人で「戦争反対 平和が一番」と心から思ってない人っているのでしょうか?

    大切なのは、それを念仏のように唱えるだけでなく、具体的にどう対策を打つか?ということではないでしょうか? 日本人の大好きな「話し合い」だけではほとんど解決がつきません。

    日本人は以前「永世中立国スイス」に憧れました。
    大東亜戦争直後マッカーサーも日本をそれにすることを検討したようです。朝鮮戦争勃発で断念しましたが・・

    一見地上の楽園のように憧れるスイスですが、その実態を知れば、「戦争反対 平和が一番」と叫んでいる方々こそ絶対反対すると思います。

    「永世中立国スイス」とは、
    一人当たりGDPは世界トップクラスです。
    もう200年間も戦争をしていません。
    時計等の精密機械産業以外大きな産業は無い国なので、中世の頃から男たちは他国に傭兵として出稼ぎに出ていました。男どもは戦争慣れしています。
    どの国とも軍事同盟など結びませんが、国民皆兵です。徴兵制があります。女性も志願者は可能です。
    各家庭には必ず国から貸与された自動小銃が置かれています。
    つい最近まで家を建てる際は地下核シェルターを設置する義務がありました。
    もし外国に国土を蹂躙されたら焦土作戦を展開して全て焼き尽くし、外国にそのインフラを一切使用させません。
    もともと山岳国家なので国土に魅力はありませんが・・
    金融国家なので、敵対する国の預かり資産を凍結したり、金融戦争を仕掛けます。

    第2次世界大戦の時には領空を通過する外国の軍用機250機あまり撃墜したそうです。
    戦争はしないと言いながら、祖国防衛のための戦闘はやる気充分です。

    肉に旨みはないけど防御だけしっかりしているハリネズミのようなしたたかな国です。

    日本はどうでしょう。
    国土は世界61番目と狭いが、世界第6位の海(領海+排他的経済水域)を持っているので海洋資源は豊富、都市インフラは高度に発達し、工業地帯は最先端、国民も高い教育を受けスキルも最高。ハードもソフトも完璧ながら、性格は戦後アメリカに骨抜きにされて温和。近くの超大国がそっくり居抜きで欲しくなるのは当たり前です。地政学的にもその国の海側の出口を生意気にも塞いでいる、丸々と太った優しい羊です。

    国内と国際社会は厳然と違います。
    国内では世界で最も優秀な警察が治安を守ってます。リアルタイムでのガードが難しくても何かあれば、警察が瞬時に出動します。正当防衛は厳しく制限され「武道」だって必要ありません。

    国際社会は、日本でいえば400年前の「軍師官兵衛」の時代と変わりません。それどころか兵器だけはとてつもなく進化しています。そして国際社会に警察はいません。日本はアメリカという最近少し年老いてきた大親分に従っているだけです。

    「日本は憲法9条があるから、70年近く平和だった」と「戦争反対 平和が一番」と叫んでいる方々がよく言いますが、極論はアメリカの核の傘の下にいたからではないでしょうか?

    「私が襲われたら助けてね! あなたが襲われても助けないよ!」という片務的な約束をする日本を本当の友達と思う国があるのでしょうか?

    アメリカは尖閣が攻撃されたら、そんな日本を本当に助けるのでしょうか?
    直接的にアメリカの安全に関係ない地域のため、白人が支配するその国が、自国もアメリカも助けようとしない有色人種のため、息子たちを死なせる戦争に出征させる親がいるのでしょうか?

    「集団自衛権は戦争に巻き込まれる」とも言われてます。そんなに受動的では国際社会を生き抜けません。

    「今から一緒に これから一緒に 殴りに行こうか!」と言われても「盗んだバイクで走り出」したりしません。クスリやらないし・・・でもね 「アリのママ」より「八チのパパ」でありたい!

    「あなたと私は友達なので、あなたが襲われたら私は助けるけど、あなたが悪いことをしようとしたら、私は手伝わないよ!やめなさいよ、そんなことは!」とどうして言えないのでしょうか? それが本当の友達ではないですか?

    我々日本人は物事の判断基準に「善悪」や「真偽」に重点を置く珍しい国民です。
    世界は「勝敗」や「損得」にその基準を置いています。

    ズルくなる必要はないけど、もう少しオトナになりたいと思います。

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