40年以上前 昼下がりの大学キャンパスにいた。どこからか「風に吹かれて」が聞こえてくる。
「ボブ・ディランって曲も歌詞も声もいいよね!」と隣にいるアメリカ人留学生に言った。
「そうよね」「でもさ キリスト教的な素養の無い僕らには歌詞に込められた深い意味は詳しくは分からないよ」などと言うものの、数日前にラジオの深夜放送で仕込んだ浅薄な知識なので、それ以上話が膨らまない。
学生生活の80%を占める少林寺拳法の話から切り出せばよかったかなあ・・・それもなあ・・・
「ところでさあ ボブ・ディランってどうしてBob(ボブ)なの?」
「どういう意味?」
「ボブっていうことは、正式なファーストネームはRobert(ロバート)だよね。だからニックネームはボブかバートなのは分かるけど、なぜRob(ロブ)じゃないの? William(ウィリアム)もWill(ウィル)でなくてBill(ビル)なんだよね?」
「ウィリアムはウィルと呼ぶことはあるよ。でもビルの方が言いやすいから。ロブはダメ!」「どうして?」
「だってボブに、ロブ!って大声で呼んだら、ボブじゃなくて警察が来るよ!」「どうして?」
「だってrobだもん」
そうか! rob=強盗!!!
この時 M上H樹はこのキャンパスのどこかにいたはずだった。残念ながら今年もノーベル賞取れなかったけど・・来年は取ってほしい。
まあ私にとっては、ボブ・ディランどころかM上H樹も全く理解できませんけど・・・
今 頭の中には「風に吹かれて」ではなく「いちご白書をもう一度」が流れている。