昨年の野球U-18W杯のカナダとの3位決定戦で清宮主将は最終打席でデッドボールを喰らった。
その前の打席で、8対1でリードしていたのに、走者が盗塁を試みたことへの報復だった。
アメリカ野球では大差がついたら勝者は盗塁をしないことを日本の球児たちは知らなかった。
大リーグで初ホームランを打った新庄選手は直後にバットを高く放り投げたが、解説していた大リーグ経験者が「いけませんね。次の打席でデッドボール喰らいますよ!」と言った。
ルールブックには書いてない掟や不文律は、どの国にも どの社会にも どの組織にもある。
横綱がかち上げや張り差しをするのは、ルール違反ではないにも拘わらず、「横綱の品格にもとる」と相撲協会は言う。
アメリカ野球協会(そんなのがあるかどうかは知らないが)は前述のことを公式にコメントしない。ただ選手間でデッドボールを喰らうことになる。
何が違うか?
アメリカ野球では権威者はルール以外のことをあまりコメントしないし、したらルールに抵触する。
相撲協会はルール以外の「品格」という曖昧なことを公式にコメントする。日本人以外の力士にはダブルスタンダードで理解不能だろう。
同じことに気が付いた。
慰安婦問題はどの国の軍隊にも付いて回るが、アメリカ軍は自分で手を染めず、現地の民間人にやらせる。宗教団体、人権団体、女性団体がうるさいのだろう。したがって軍隊の問題ではない。そんな問題自体存在しないのだ。
それに比べ旧日本軍は兵士の病気や現地の治安を考慮し積極的に関与した。コンプライアンスやガバナンスは抜群だったが、あとで自分の首を絞めることとなった。
おカミがしゃしゃり出ない方が良いことも多い。
話はスポーツに戻るが、
今週の全豪オープンテニス3回戦の大坂なおみ選手の勝利者インタビューでの、敗者である地元オーストラリア選手への惻隠の情を含んだ発言は、完全アウェーにもかかわらず大喝采を浴びた。
天才少年卓球選手が「チョレイ」をやめるまでには、もう少し時間がかかりそうな気がする。