いつもお世話になっております。
以下の通り予定しております。
12月30日(火)まで営業
12月31日(水)から 1月4日(日)までお休み
1月 5日(月) 仕事始め
引き続きよろしくお願い致します。
以上
今回は「自衛」について語ります。
以前もブログで述べましたが、少林寺拳法では帯に「一撃必殺」等と刺繍してはいけません。
少林寺拳法は仏教の禅宗であり、「武道」であるからです。不届き者を制止して諌めることはしますが、殺してはいけません。
ところが「武士道」では全く逆の倫理観があります。
武士つまり軍人や兵士にとって敵兵は不届き者ではありません。お互い好き好んで殺し合いをしている訳ではありません。みんな国元には親や妻子を残して出征しています。したがっていざ戦闘に臨んでは、相手を苦しめず一撃で制圧することが「武士の情け」です。
少林寺拳法の本山である「金剛禅総本山少林寺」は香川県多度津町の小高い丘の中腹にあります。そのあたりは風光明媚な公園です。地元のカップルのデートコースでもあります。
たまにカップルがチンピラに絡まれることがあります。だいたい男性が一人で助けを求めて本山に駆け込んで来るそうです。本山の職員はすぐに警察に通報すると同時に現場に赴きます。
「で、連れの女の子は?」
「オレが助けを呼んで来るから、そこで待っておくようにと、現場に残して来ました!」
「ええぇ!急がなきゃ!」
道衣を着た猛者数人と後から駆けつけた警官相手にまだ抵抗するチンピラ等まず居ませんが、
「結果オーライだったけど、あのカップルの仲はその後どうなるんだろうね???」
以前道場で新入門の拳士にこう訊ねられました。
「西田さんは六段だから、もしコンビニで働いていて強盗に遭遇したら、簡単に撃退するんでしょう?」
「いえいえギラついた刃物を前にしてそんな勇気はありません。お金で済むことなら、私がオーナーであろうがバイトであろうが、すぐ差し出しますよ。」
ちょっと期待はずれな顔です。
「コンビニのレジにはせいぜい30万円くらいしかありません。それと命を引き換えるつもりはありませんから。仮に300万円でも差出しますよ。3000万円なら闘うかも知れませんね。無いけど・・・(笑)」
「それじゃあ いつ闘うのですか?」
「お金ではなく、命をくれと言われた時かな? もちろん逃げられるなら、そうしますよ。」
以前これもブログに書きました。
S民党からM主党に鞍替えしたT元議員は、
「もし外国が攻めて来たら、どうしますか?」という記者の質問に、
「逃げます!」と答えました。
国会議員は国民の生命財産を守る義務があると思いますが、それにしても狭い日本のどこに逃げるのでしょうか?まさか外国ですか? どこの国?
逃げられるなら逃げます。武道は必要ありません。
最初の30メートルダッシュが肝心です。陸上部をお薦めします。
逃げられない場合とは、
1 後ろが壁か崖
2 年老いた母親や幼い妹を連れている。もちろん彼女もです。
3 お金で解決が着かない、命や貞操を要求されている。
話は飛びますが、
8月になるとマスメディアでは、「戦争」の記事が増えます。
「戦争反対 平和が一番」と叫びながらデモをしているニュースも見かけます。
しかしながらまともな日本人で「戦争反対 平和が一番」と心から思ってない人っているのでしょうか?
大切なのは、それを念仏のように唱えるだけでなく、具体的にどう対策を打つか?ということではないでしょうか? 日本人の大好きな「話し合い」だけではほとんど解決がつきません。
日本人は以前「永世中立国スイス」に憧れました。
大東亜戦争直後マッカーサーも日本をそれにすることを検討したようです。朝鮮戦争勃発で断念しましたが・・
一見地上の楽園のように憧れるスイスですが、その実態を知れば、「戦争反対 平和が一番」と叫んでいる方々こそ絶対反対すると思います。
「永世中立国スイス」とは、
一人当たりGDPは世界トップクラスです。
もう200年間も戦争をしていません。
時計等の精密機械産業以外大きな産業は無い国なので、中世の頃から男たちは他国に傭兵として出稼ぎに出ていました。男どもは戦争慣れしています。
どの国とも軍事同盟など結びませんが、国民皆兵です。徴兵制があります。女性も志願者は可能です。
各家庭には必ず国から貸与された自動小銃が置かれています。
つい最近まで家を建てる際は地下核シェルターを設置する義務がありました。
もし外国に国土を蹂躙されたら焦土作戦を展開して全て焼き尽くし、外国にそのインフラを一切使用させません。
もともと山岳国家なので国土に魅力はありませんが・・
金融国家なので、敵対する国の預かり資産を凍結したり、金融戦争を仕掛けます。
第2次世界大戦の時には領空を通過する外国の軍用機250機あまり撃墜したそうです。
戦争はしないと言いながら、祖国防衛のための戦闘はやる気充分です。
肉に旨みはないけど防御だけしっかりしているハリネズミのようなしたたかな国です。
日本はどうでしょう。
国土は世界61番目と狭いが、世界第6位の海(領海+排他的経済水域)を持っているので海洋資源は豊富、都市インフラは高度に発達し、工業地帯は最先端、国民も高い教育を受けスキルも最高。ハードもソフトも完璧ながら、性格は戦後アメリカに骨抜きにされて温和。近くの超大国がそっくり居抜きで欲しくなるのは当たり前です。地政学的にもその国の海側の出口を生意気にも塞いでいる、丸々と太った優しい羊です。
国内と国際社会は厳然と違います。
国内では世界で最も優秀な警察が治安を守ってます。リアルタイムでのガードが難しくても何かあれば、警察が瞬時に出動します。正当防衛は厳しく制限され「武道」だって必要ありません。
国際社会は、日本でいえば400年前の「軍師官兵衛」の時代と変わりません。それどころか兵器だけはとてつもなく進化しています。そして国際社会に警察はいません。日本はアメリカという最近少し年老いてきた大親分に従っているだけです。
「日本は憲法9条があるから、70年近く平和だった」と「戦争反対 平和が一番」と叫んでいる方々がよく言いますが、極論はアメリカの核の傘の下にいたからではないでしょうか?
「私が襲われたら助けてね! あなたが襲われても助けないよ!」という片務的な約束をする日本を本当の友達と思う国があるのでしょうか?
アメリカは尖閣が攻撃されたら、そんな日本を本当に助けるのでしょうか?
直接的にアメリカの安全に関係ない地域のため、白人が支配するその国が、自国もアメリカも助けようとしない有色人種のため、息子たちを死なせる戦争に出征させる親がいるのでしょうか?
「集団自衛権は戦争に巻き込まれる」とも言われてます。そんなに受動的では国際社会を生き抜けません。
「今から一緒に これから一緒に 殴りに行こうか!」と言われても「盗んだバイクで走り出」したりしません。クスリやらないし・・・でもね 「アリのママ」より「八チのパパ」でありたい!
「あなたと私は友達なので、あなたが襲われたら私は助けるけど、あなたが悪いことをしようとしたら、私は手伝わないよ!やめなさいよ、そんなことは!」とどうして言えないのでしょうか? それが本当の友達ではないですか?
我々日本人は物事の判断基準に「善悪」や「真偽」に重点を置く珍しい国民です。
世界は「勝敗」や「損得」にその基準を置いています。
ズルくなる必要はないけど、もう少しオトナになりたいと思います。
当院のお盆休みの予定は、
8月13日(水)だけです。
あとは通常通り日曜日のみお休みです。
よろしくお願い致します。
マイケルサンデル教授の白熱教室は面白いので出来る限り観るようにしてます。
最近は5月11日にNHKのBS1で放送されました。期待してました。
テーマは「日中韓の未来の話をしよう」でした。
でもがっかりしました。
日本の学生の発言がまるで中学生並みでした。
出席者は、日中韓の学生が各8名づつ、それぞれの国の一流大学生ばかりです。
中国も韓国も自国の学校教育等で教わった歴史認識を基に、自分の立ち位置を明確に堂々と自己主張を展開します。
日本人学生はそれに比べ自分がどういう主張をすべきか、はっきり決めていないようでした。というか考えたこともない?というか・・
T大院生の女性は帰国子女で英語は抜群ですが、どこか白けた感じ。K大院生の女性も英語は上手くまるで局アナのようです。中韓の学生もその話術や表情には引き込まれます。でもその内容には自分の立ち位置がはっきりしていないと思いました。
もっともがっかりだったのはW大の一般学生3名です。その中の女子学生が一番発言しましたが、戦争責任や植民地政策や従軍慰安婦問題については「日本の学校教育では、近代現代史については高校の3学期にちょっと触れるだけ」とか中韓の学生にとっては、失笑しかない発言とか・・
最悪だったのは「日本人は先祖や祖父たちが犯したことを、現代の我々が背負わなければならないのか?」との発言でした。これを言ってはダメでしょう!日本人が過去にしたことが「犯罪」だったと認めることになります。
サンデル教授は、日本人学生の、まさにこの発言を待ってました。
「君は今哲学的に非常に重要な提起をした!」等と持ち上げられて、少し嬉しそうだったけど・・
大東亜戦争(あえて第2次世界大戦とも太平洋戦争とも言うつもりはない)は少しは西欧諸国からの、アジアの解放に役立ったと思います。
坂本龍馬はアヘン戦争などイギリスの中国への植民地政策に、西郷隆盛はロシアの朝鮮半島への南下政策を恐れました。
ここでは深く歴史認識について触れるつもりはありません。
NHKはあえて政治や歴史について、認識の深くない学生を選んだのか?
BSは世界中の人が観ているのに・・
W大は日本で2番目のマンモス大学で5万人も学生がいるのに、政経学部院生や政治家志望の雄弁会(他大学のいわゆる弁論部)の学生を何故送り込まなかったのか?
あるいは日本人はディベートやブレーンストーミングやプレゼンテーションは、まともな会社に入ったらそこで学ぶので、学校教育では必要無しとしているのか?
「沈黙は金」だとか「出しゃばると結局損する」とか「黙っていても分かる人は分かる」とかが、国際的に通用しないことが、最近やっと分かって来ましたけど・・・
日曜日以外では5月3日憲法記念日のみお休みです。
詳細は以下の通りです。
よろしくお願い致します。
4月26日(土) 営業
27日(日) 休み
28日(月) 営業
29日(火) 営業
30日(水) 営業
5月 1日(木) 営業
2日(金) 営業
3日(土) 休み
4日(日) 休み
5日(月) 営業
6日(火) 営業
ここ数ヶ月 右の顎関節症で来られている女性の患者様がおられます。
鍼灸施術で疼痛は緩和しますが、施術の間が空くと又痛くなります。
でも少しづつは改善しておられますが・・・
先週来られた際に「今日は反対側の左にも鍼打ってくれませんか?」と言われました。
「えっ!反対側も具合悪くなりましたか?!」
「いえ 違うんですよ。右側ばっかり鍼打ってたら、右頬がリフトアップして来て、左側が緩んでいるのに気付いたんですよ!」
「承知致しました。」
ベストセラー「主食をやめると健康になる」で著名な江部康ニ先生の講演が開催されます!
糖尿病・生活習慣病治療・減量で今注目の「糖質制限食」のパイオニアでご自身も実践され糖尿病を克服されています!
日時 平成25年11月17日(日)午前10時~
場所 レソラNTT夢天神ホール
福岡市中央区天神2-5-55 レソラ天神5F TEL 092-781-8888
会費 無料
プログラム
市民公開講座 (第163回 福岡県鍼灸治療学会)
午前10時~11時 「糖質制限食~女性の立場から~」
薬剤師 澤 百合子 先生
午前11時~12時 「糖質制限の基礎理論」
花野クリニック 角田 恭治 先生
午後 1時~ 3時 「糖質制限食と糖尿病~メタボ・生活習慣病・がん~」
高雄病院 理事長 江部 康ニ 先生
午後 3時~ 4時 「日本型統合医療の理念」
日本統合医療支援センター 代表理事 織田 聡 先生
開催決定嬉しいですね。
私は1964年(昭和39年)の東京オリンピックを白黒テレビでリアルタイムに観ました。
戦後からの復興の象徴でした。
2020年は東日本大震災からの復興の象徴になるでしょう。
オリンピックが開催されることになりましたので、たしかにヒト、モノ、カネの資源が震災復興から削がれる危険性はありますが、それを上回る経済効果とカネに換算できない心理的効果があると思います。
現在60歳前後から80歳前後までの方は、平均寿命を全うすれば、一生のうち2回も日本でオリンピックを経験することになります。一つのマイルストーンとして生きる指標になります。
1964年の時は日本の前に、欧米の先進国がいっぱいいましたので、後を追いかければ良かったのですが、今は既に世界のトップレベルにいますので、国としての目標設定が難しく、この20年位は迷ってばかりでした。良い目標ができました。
仮定の話ですが、全世界の国々約200カ国が、必ずオリンピックを開催することになれば800年に一度しか回って来ませんし、主要な30カ国としても120年に一度です。つまり半永久的に回って来ない国がほとんどです。日本にそれだけ力があるということでしょう。
次は国連の安全保障会議の常任理事国入りしたいですね。これは難しいですよ。
それにしても今回の日本の関係者の招致活動は見事でした。
周到な計画、ロビー活動、語学力、交渉力、プレゼンテーション能力ともこれまでの日本人が苦手とするモノばかりでした。やればできるんですね!
今回活躍したアスリートたちもその世界ではトップレベルの方々ですが、上記の能力を初めからお持ちではなかったはずです。もちろん一芸に秀でた方々なので体力やモチべーションや集中力は人並み外れているでしょう。しかしやはり学習によるものだと思います。
話は飛びますが、
私ら日本人は他人の迷惑にならないよう、いつも縮んで生きて来ました。そうすれば相手も縮んでくれて、間に適度な緩衝地帯が生じ、快適に暮らせました。しかしそれは私ら日本人が変わった人種であるだけで、国際的にはこちらが縮めば縮む程、相手は「膨らんでいいんだな!」と解釈します。こちらが軍事力を持たなければ、誰も攻めて来ない、と思っておられる方も多いと思います。
私ら日本人は「見返りを求めず他人に親切にしなさい」と教えられて来ましたが、潜在意識の中には「そうすればいずれ返って来る」と思っており、又明確に「情は人の為ならず」(残念ながらこの意味を間違って理解している方も多くおられますが、間違った解釈の方が国際的には正しい、という面白い矛盾を生じています)というコトワザもあります。でも期待すればする程返っては来ません。
私ら日本人は、「すみません」「ごめんなさい」とすぐ謝ります。
潜在意識の中に「そうすれば相手は許してくれる」と思っており、たしかに日本人同士だと通じます。しかし国際的には「そうだろう!お前が悪いから謝るのが当然だ。永久に謝り続けろ!」と言われます。
ただ日本人でも一つだけ例外があります。何故か交通事故の時だけは、明らかに自分が悪くてもなかなか謝りませんし、お見舞いにも来ません。これだけはなかなか大したモノです。
話は又飛びますが、
前述の能力つまり語学力、交渉力、プレゼンテーション能力はなかなか学校では身につきません。大手企業に入れば鍛えられます(というよりそうしないと居場所がなくなります)が、学生時代にその基礎でも何とかならないでしょうか?
先日文部科学省が、今後英語教師には最低「英検準1級」以上を取得させると言ってました。私ら70年近くその程度の先生方に習っていたんですね。できればTOEICでいつも950点位は取って頂きたいと思いますが・・それだけの給料があればインドやフィリピンのほぼネイティブの方を3人は採用できると思います。
又々飛びますが、
トップアスリートや武道家がどんなことを考えているか?最近面白かった本を3冊ご紹介します。
1「日本人の知らない武士道」アレキサンダー・ベネット 文春新書 850円
ニュージーランド人 剣道7段 日本人でも武士道と武道の違い、武道とスポーツの違い、 スポーツと体育の違い、を知らない人が多いのでは?と思います。外国人がここまで研究しているとは!?
2「諦める力」為末大 プレジデント社 1500円
いつもテレビでお見かけするあのトップアスリートが、ここまで考えているとは!
3「修業論」内田樹 光文社新書 760円
東大出の学者で合気道7段、もう哲学です。文章が難しいけど・・
以上
今回は武道に付き物の「他流試合」について述べます。
私らの学生時代でも既に「頼もう!」とやって来て、勝ったら道場の看板を持って帰るなどということはありませんでした。しかし他の武道部との交流もありましたので、親しくなれば、時には一緒に稽古することはありました。
たまに外国人留学生でラグビーやアメフト等のコンタクトスポーツ経験者が日本の武道に興味を持ち、一度対戦してみたいというケースはありました。その頃は今のようにK-1や総合格闘技が海外では一般的ではなかったので、体格が倍近くあっても、パンチや蹴りをきちんと稽古した経験のある者は少なく、パンチは大振り、蹴りの意識は無くローキックを防ぐことができません。勝てなくても何とか対応できていました。
少林寺拳法部内でも、
「世界けんか旅行」が平凡パンチ(当時はプレイボーイと並ぶ人気の男性週刊誌)に掲載されたA先輩。
休学してイスラエルのキブツ(いわゆる集団農場)で働き、その宿舎で寝ていたら、枕元のパレスティナゲリラが仕掛けた時限爆弾のチクタクという音で目が覚めたB先輩。
1年生の夏休みに四国に帰省した時に空手をやっている友達と河原で試合しノックアウトしたら、直後にそこの師範が自転車で駆けつけて来て逆にノックアウトされたC先輩。
その師範はもうお亡くなりになりましたが、フルコン空手の最大会派の四天王のお一人として著名だった方です。その後はご自分の会派を立ち上げられましたが、その技法や思想には少林寺拳法のそれもかなり参考にされたとお聞きしています。
C先輩はその後毎週のように新宿あたりでフツーでない人たち数人と試合?してました。いつも拳に怪我してました。4年生の時には「今だったら絶対負けない!」と言ってました。
2~3年前福岡に来られた際に、河原でノックアウトされた話を恐る恐るお聞きしたら「オレも若かったよな、オレはグローブ着けてて、師範は素手だったもん・・まあこっちは遊びだけど向こうは仕事だもんな、とんだ営業妨害だよね。」
アメリカに留学してすぐ、「少林寺拳法という武道をやっている」と自己紹介したら、すぐにアメフト部のキャプテンから大学キャンパスでの公開試合(決闘?)を申し込まれ、突進して来る倍くらいある相手をカウンターの蹴りで倒したD後輩。
1970年代 日本人最初のムエタイ王者となった最強のキックボクサーF氏のスパーリングパートナーをしていたE後輩。
ボクシング部監督の白鳥金丸教授は他の武道に対して非常にオープンで、惜しみなくパンチのテクニックを教えて下さいました。東京オリンピックではライト級で出場されメダル確実と言われてましたが、残念ながらメダルはバンタム級の桜井孝雄氏の金メダルだけでした。
少林寺拳法部の隣では、先に述べたフルコン空手の最大会派のK真空手部が稽古をしていました。主将は自衛隊を退職し、部を立ち上げるため入学して来た、同学年ながら3歳上のA氏でした。既に巨岩のような体でした。卒後2年で全日本選手権で優勝されました。現在はD道塾を主宰され、突き蹴りに投げも取り入れたユニークで実戦的な試合形式を確立されています。
話は飛びます。
しょぼいですが私事です。でも負けた話なんぞするつもりはサラサラありません。
4年生の秋、既に幹部交代もして気軽に稽古に参加していたら、礼儀正しい「他流試合希望者」が現れました。「お手合わせをお願いしたい」とのことです。
まわりを見ても最上級者は私だけです。後輩に強いのはいくらでもいますが、仕方ありません。
「私たちの空手の攻撃はだれも防げず、私たちの受けはだれも破れません。」
私はとっくに就職は決まっていましたし、ここで怪我なんぞしている場合ではありません。
何とか穏便にお引取り頂きたい一心ですが、理屈やノーガキで負けるつもりもありません。
「うーん?それってホコとタテですよね。矛盾でしょ!おたくら同士で闘うとどうなるんですか?」
「厳しい試合になりますね。簡単には決着しないでしょう。」
「そそそれっておかしいでしょ?それって防御の方が優れていることにはなりませんか?」
「いやいや やってみれば分かりますって!」
先日テレビでTけしさんが得意のN嶋さん話をしていました。
アナウンサー「N嶋さん この試合どんな展開になると予想されますか?」
N嶋さん「厳しい戦いになるでしょうね。この試合1点でも多く獲ったほうが勝つでしょう。」
どこの世界にどのスポーツに、1点多く獲った方が勝たない試合ってあるのでしょうか?
しかしN嶋さんが言えば、矛盾してても深い!
「分かりました。私がお相手しますが、ルールはそちらが決めて下さい。私の方は目と股間以外は何でもアリで結構ですが・・もちろん倒れたり気絶した相手への二次攻撃はナシで・・」
「パンチや肘打ちでの顔面攻撃はナシにしましょう。」
「それだったらグローブしましょうか?」
「グローブすると、我々の突きは威力が減殺されるので・・」
「そんなことも無いでしょうけど・・分かりました。」
「時間はギブアップかノックアウトまででよろしいですね?!」「構いません」
幸運なことにすごく弱い相手でした。
ワンツーストレートで牽制して、首相撲から膝蹴りを入れたらうずくまりました。
「もうよろしいですか?」
「いやいや 私たちの空手にはツカミはありません!ツカミ無しでもう1本お願いします!」
今度はローキックを数回蹴って意識を下に向けさせ、ローからハイキックの段蹴りを決めると脳震盪を起こしました。
「もうよろしいんではないですか?」
「今日はこのくらいにしておきましょう。」
「ありがとうございました。」
おおらかな時代でした。
話は又飛びますが、
先日国会議員T元さんが「憲法96条変えるのおかしいでしょうよ! スポーツではルール変えないでしょ!自分の都合の良いようにいつも変えてたらフェアじゃないじゃないですか!」
いやいやスポーツ団体ほどルールを変える組織はありません。
スキージャンプ、平泳ぎ、ラグビー、野球のボール・・
日本人が変えたがらないだけです。変わっても必死にそのルールに適応しようとする。やっと適応した頃に、又ルールを変えられる。農耕民族だからでしょうか?不都合でも外圧は自然災害の一つのように捉えます。自分から打って出るようなことはしません。
少しは変わらないと、この国はモチません。
またまた話は飛びます。
私らの頃は、国内の同学年は200万人、今は100万人です。でも大学進学者は私らの頃は25%、今は50%くらいでしょうか?したがって大学生の数はあまり変わりません。
でも長引く不況で、地方の子たちは大都会に進学しなくなりました。海外留学も増えていません。もしも余裕があるならできるだけ親元や自分のテリトリーから出てみるのも良いと思います。他流試合やってもいいじゃないですか?
早稲田大学少林寺拳法部はまだマイナーな運動部ですので、野球部、ラグビー部等のようなスポーツ推薦制度はありません。でも社会科学部の自己推薦制度もあります。もちろん高校時代の活躍とある程度の学業成績は必要です。御検討頂ける方がおられたら嬉しいです。
今回は自慢話タラタラのリクルートになりました。
最近読んだ小説の中で感動した1冊です。
まだ読まれてない方には是非お薦めします。
実話ではありませんが、著者による詳細な事前調査に感服しますし、あるいはモデルとなった方がおられるかも知れません。
ストーリーは零戦パイロットの特攻のことですが、もちろん衝撃的なエンディングについてここで語る訳には行きません。ただ主人公の陰に隠れているのは、早稲田大学出身の海軍予備学生の将校のパイロットです。
話は飛びます。
4年前に亡くなった恩師について語ろうと思います。
恩師個人のことなので恐縮ですが、文献やインターネットでもかなり情報が開示されていますので、その範囲で述べさせて頂きます。
私が早稲田大学少林寺拳法部に所属していた約40年前の部長は本間忠彦商学部教授でした。パイプを銜えたお姿は日本人離れした端正な風貌で、温厚なユーモア溢れる敬虔なクリスチャンでした。
我が大学の運動部(どこもそうかも知れませんが)では専門的に指導する監督やコーチの他に部長がトップにいます。単に頭として戴くのではなく、きちんとリーダーシップを発揮されます。
武道関係の運動部だし、70年安保の直後で世の中や学内は騒然としていて、私らは先生にずいぶんお世話になりました。どこのクラブでもそうでしょうが、血気盛んな若者で、右も左も分からず東京に出て来たガキ100人くらいを束ねるのは大変です。
今だから笑える話を一つ、
野球の秋の早慶戦の夜、新宿に繰り出したある小柄な1年生の女子部員は、酔っ払ったしつこいオヤジにからまれました。あまりにしつこく抱きついて来るオヤジに、彼女はカウンターの蹴りを入れました。オヤジは気絶し吐血して救急車で運ばれました。
前年までアメリカで高校生だった帰国子女の彼女には日本人のオヤジの悪ふざけが通じなかったのです。彼女は逮捕され新宿署に留置されましたが、深夜に弁護士資格もお持ちの本間先生が彼女を貰い下げに行きました。
私らが20歳の頃、本間先生は50代半ば、ちょうど父親の世代でした。この世代はほとんどが太平洋戦争に兵士か下級将校として参加しました。
本間先生は法学部在学中に志願し海軍予備学生13期として訓練の後零戦パイロットとなりました。
本間中尉(終戦時は大尉)はかなりの撃墜数を誇り、旧軍関係の雑誌「丸」やその他の文献に取り上げられていましたが、当時私らが空中戦のことを訊ねても、ご自身が2回撃墜され命かながらパラシュート脱出されたことを静かに話されるだけでした。
本間中尉は数年日本各地の基地を転戦した後、千葉県茂原基地で首都防衛の任に就きます。
終戦の日つまり昭和20年8月15日午前5時過ぎ、米英空母の艦載機60数機を、房総半島上空にて零戦4機編隊2つ、つまり第1区隊をある少佐が、第2区隊を本間中尉が率い、合計たった8機で迎撃しました。
本間中尉は米戦闘機グラマン1機を撃墜するも、英戦闘機シーファイアー(スピットファイアーの海軍型)に逆に撃墜され、重傷を負いながらパラシュート脱出しました。
話は又飛びます。
いつまで続くか分かりませんが、我が部は現在何度目かの全盛期を迎えています。
私らの時代もそうでした。以前にもブログに書きましたが、昭和47年(1972年)秋
全日本学生大会で我が部は総合優勝しました(ちなみに2年生だった私は補欠にもなりませんでした)。
各種目ある中で最もそれに貢献したのは、団体乱捕という種目で優勝したことです。
これはその直後死傷者が続出し、この大会を最後にこの種目は禁止になりました。
140校のワンデートーナメントつまり優勝まで7試合、各校5人づつで体重制限無し、グローブ着用、胴は着けるがヘッドギアやマウスピース無しで、ノックアウトで1本というルールでした。
決勝の相手は防衛大学、5人対戦するも決着がつきません。最後の代表戦で辛くも勝ちました。
単純に狂喜する我々とは対照的に、本間先生は涙を流されていました。もちろん喜んでおられたのは間違い無いのですが、言われた言葉は意外でした。
「防衛大学が武道で、我々のような一般の大学に負けて良いのか?」
当時は分かりませんでしたが、後になってお聞きしたところによると、血を流しながら戦い進む学生を見て、戦時中のことを思い起こされたようでした。
特攻で散った多くの仲間のこと、生き残ったご自分のことのようでした。
話は戻りますが、
少佐の区隊は何とか全機帰還しましたが、本間中尉の区隊はかろうじて脱出したご自身を除き部下3名全員未帰還でした。太平洋戦争史上最後の空中戦でした。
恩師のお気持ちを勝手に詮索して大変僭越ですが、
もしかしたら「あと数時間経てば終戦だったのに・・」とずーっと思われていたのではと・・
本間中尉の勇姿はネットで「本間忠彦」で検索し「横浜旧軍無線通信資料館掲示板」をクリックすると写真を見ることができます。俳優の伊藤英明ばりの男前です。
また文春文庫「8月15日の空」秦郁彦著 に本間中尉の奮戦ぶりが載っています。
合掌