これから涼しくなると、これ食べたくなります。
しかしこれほど名前の一定しない食べ物は他に見当たりません。
関東近辺では「今川焼」で統一されています。江戸神田の今川橋の辺りで始まったとされているからです。
関西以西になると訳が分かりません。「回転焼」「回転まんじゅう」「太鼓焼」「太鼓まんじゅう」「大判焼」あるいはブランド名から「蜂楽饅頭」「蜂来饅頭」等々・・
注文する度に「今回は何と言おうか?」と躊躇します。
関東で「今川焼」以外を言っても「何のことでしょうか?」ってな顔されることもあります。
逆に九州で「今川焼」と言っても伝わらないこともあります。
少なくとも九州での商品名を統一することは、できないでしょうか?
話は飛びます。
「豚まん」です。九州出身者が上京した時に、「ブタマン下さい!」と店で大声で注文して、大笑いされ傷つくのは、洗練された都会人になるための通過儀礼です。
関東では「肉まん」と言わねばなりません。ただ横浜中華街だけは、何故か「豚まん」で通用します。
関東近辺は昔は、豚肉の食文化圏でした。したがって「肉」と言えば当然「豚」を指します。
逆に関西近辺は、牛肉の食文化圏でした。したがって「肉」と言えば「牛」のことになってしまいます。「ぶたまん」の具のメインは「豚肉」です。「牛肉」と明確に区別するため「豚まん」と呼んだらしいです。
「今川焼」は「黒」か「白」か、「豚まん」は「あんまん」と間違えないよう注文しましょう