昨年末偶然にケンミンショーの制作会社の電話取材を受けました。私が鍼灸師なので「針がちくっとすることを博多ではチカッとすると言いますか?」 という問い合わせでした。「たしかにそれ言いますね。でも私は生粋の博多っ子ではないので、自信は持てませんけど・・」
以下はその後 私から話したことです。
「箒ではく」ことを我々は「はわく」と言うことは、全国的にかなり知られています。我々にとって「はく」ことは「げろ」以外に有り得ません。
「こわりって分かりますか?」「こわり?何ですかそれ?」
「福岡市鍼灸師会のマニュアルに、症状として以前堂々と載っていましたよ。」
「はく」と「はわく」は全くの同義語ですが、「こり」と「こわり」には微妙な使い分けを感じています。
「こり」は肩凝りのような明確な原因のない血行障害、「こわり」はオーバーワーク等の炎症による筋肉痛ではないかと思います。
「てごわい」「おこわ」の強い堅い意味と同じ語源ではないでしょうか?
由緒ある言葉です。
これまで標準語には「こわり」にぴったりの言葉は無いのでは?と思っていました。しかし最近スポーツニュースで発見しました。「プロ野球のキャンプインで、〇〇投手が背中に「はり」を感じて、練習を切り上げました。」この「はり」ではないかと?