マイケルサンデル教授の白熱教室は面白いので出来る限り観るようにしてます。
最近は5月11日にNHKのBS1で放送されました。期待してました。
テーマは「日中韓の未来の話をしよう」でした。
でもがっかりしました。
日本の学生の発言がまるで中学生並みでした。
出席者は、日中韓の学生が各8名づつ、それぞれの国の一流大学生ばかりです。
中国も韓国も自国の学校教育等で教わった歴史認識を基に、自分の立ち位置を明確に堂々と自己主張を展開します。
日本人学生はそれに比べ自分がどういう主張をすべきか、はっきり決めていないようでした。というか考えたこともない?というか・・
T大院生の女性は帰国子女で英語は抜群ですが、どこか白けた感じ。K大院生の女性も英語は上手くまるで局アナのようです。中韓の学生もその話術や表情には引き込まれます。でもその内容には自分の立ち位置がはっきりしていないと思いました。
もっともがっかりだったのはW大の一般学生3名です。その中の女子学生が一番発言しましたが、戦争責任や植民地政策や従軍慰安婦問題については「日本の学校教育では、近代現代史については高校の3学期にちょっと触れるだけ」とか中韓の学生にとっては、失笑しかない発言とか・・
最悪だったのは「日本人は先祖や祖父たちが犯したことを、現代の我々が背負わなければならないのか?」との発言でした。これを言ってはダメでしょう!日本人が過去にしたことが「犯罪」だったと認めることになります。
サンデル教授は、日本人学生の、まさにこの発言を待ってました。
「君は今哲学的に非常に重要な提起をした!」等と持ち上げられて、少し嬉しそうだったけど・・
大東亜戦争(あえて第2次世界大戦とも太平洋戦争とも言うつもりはない)は少しは西欧諸国からの、アジアの解放に役立ったと思います。
坂本龍馬はアヘン戦争などイギリスの中国への植民地政策に、西郷隆盛はロシアの朝鮮半島への南下政策を恐れました。
ここでは深く歴史認識について触れるつもりはありません。
NHKはあえて政治や歴史について、認識の深くない学生を選んだのか?
BSは世界中の人が観ているのに・・
W大は日本で2番目のマンモス大学で5万人も学生がいるのに、政経学部院生や政治家志望の雄弁会(他大学のいわゆる弁論部)の学生を何故送り込まなかったのか?
あるいは日本人はディベートやブレーンストーミングやプレゼンテーションは、まともな会社に入ったらそこで学ぶので、学校教育では必要無しとしているのか?
「沈黙は金」だとか「出しゃばると結局損する」とか「黙っていても分かる人は分かる」とかが、国際的に通用しないことが、最近やっと分かって来ましたけど・・・