博多メイはりきゅう院
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  • 中国 その6

    「中国」シリーズは今回の新幹線事故で極まった感があるので、一休みしようかと思いましたが、もう一つだけお話したくなりました。

    近年中国の衛生問題については、ダンボール餃子や地溝油(下水やドブを掬って精製した食用油、ヒ素の100倍の毒素と言われるアフラトキシン等有害物質がたっぷり入っている)が話題になりましたので、私たちは少々のことでは驚きません。

    「中国その123」でお話した頃、その通訳ではなく別の中国人の部下と、やはりその経済特区に出張した時のことです。彼は父親が中国で最も有名な大学の教授をしている、いわゆるエリートでした。

    その空港の入管で、彼と係官が揉め始めました。
    中国を4か月以上離れた中国人は帰国する際、血液検査を受けなければならない、とのことです。ちょうど世界中でエイズの流行が始まった頃でした。つまり清潔な中国本土には海外の病原菌は入れない、との政策です。彼が言うには、海外に簡単には行けない役人たちの嫌がらせ、だそうです。

    彼が強く抗議する理由がすぐ分かりました。
    採血する注射器に前の人の血液が残っていました。

    私は彼に入国せず、このまま日本に帰国するように言いましたが、彼は受け入れません。この出張は彼がいないと厄介なことになること、中国と日本を行き来できなければ日本の会社での彼の存在意義がなくなること、がその理由でした。

    彼は血液検査を受け入国しましたが、幸いにもその後彼の健康上に問題は起きませんでした。私はその時強制的に彼を帰国させなかった自分が今でも情けなくなります。

    話は飛びます。
    今NHKで大河ドラマ「坂の上の雲」が何回かに分けて放送されています。司馬遼太郎の膨大な数の小説の中でも、私の大好きなものの一つです。その中に書かれていますが、

    日露戦争の日本海会戦を前にして連合艦隊司令長官東郷平八郎は、全艦船を洗浄することと、全兵に体を清め新しい軍服に着替えるよう命じます。

    戦闘が始まれば艦内は、すぐに血と火薬と油と燃料の石炭まみれになります。
    大半の兵は古武士然とした東郷が、幼い頃薩摩の同じ町内で西郷隆盛や大久保利通たちの中で育ったことを知っていましたので、いくさの前の心構えとして命じたのだろうと思っていたようです。

    しかしその意味は戦いの後はっきりしました。負傷した日本とロシア両軍の兵の予後が違うのです。抗生物質など無かった時代です。いくさの前に清潔にしなかったロシア兵の生存率が良くなかったのは言うまでもありません。

    しかし原発の問題を見ていると、他の国の事など言っている状況ではないですね。

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