あしながおじさん
10年以上前このイイ話をブログにUPしたが、今後どう展開して行くか分からないし、自分の自慢話が我ながら鼻にツイてすぐに削除した。今回はUPする。
東日本大震災の頃20歳前後の女性が患者さんとして来ていた。A子さんとする。彼女は某大手宅配便会社の倉庫に夜間勤務をしていて、体力はあるもののいつも疲れていた。九州他県の進学校を卒業して福岡の短大に入学したが、実家が破産してすぐに退学した。家族はバラバラになった。お金は無いができれば何か資格を取得して、ある事情から福岡から出たいとも思っていた。私は1〜2年彼女の話を聴くだけだった。
その後Bさんという初老の男性が弊院に来られるようになった。東京の方だが、東日本大震災が恐ろしくなって福岡に移住して来た。温厚で身なりは普通だが、高級有料老人ホームに一人住まい、車も高級車。大手企業の役員を勤め上げたが、それ以上に副業でやっていた投資がバブル時代に乗って成功し、山手線内の日本でも最もオシャレな街にビルの他、複数の不動産を持っていた。
ある時「東日本大震災でも寄付をしたが、行先が分からないので寄付の実感がない。毎月余りある賃貸収入があるが、どうせ税金で持って行かれるし、財産も死んだら家族がいないので遠い親戚に渡る。上手いカネの使い道ないかなあ?」
「一人困ってる若い女の子がいますけど」「その話聞かせて」Bさんに詳しく説明したら、「学校行くなら学費とその間の生活費出すよ」「ある士業だし、学費数百万円になりますよ」「構わんよ、社員扱いにする」A子さんに話すも半信半疑。
「Bさん こんなこと訊くのもナンですが、A子さんは容姿も悪くないけど、何か見返りは求めてますか?」「何も要らん。A子さんに会わなくても良い」「あしながおじさんじゃないですか!大変失礼しました」
A子さんは一所懸命に勉強して成績はトップ、卒業前にはご褒美として短期の海外語学留学もした。東京の大手企業に就職が決まった。
「私は紹介しただけなので、もう連絡も要らないが、Bさんには時々便りを出してやって。それからこれまでのコトは将来パートナーになる人には言わない方がいいと思う。誰も見返り無しにこんなことが現実にあるとは思わないから」「分かりました」
昨日10年ぶりにA子さんから電話があった。
「社内結婚して子供がいる。3月に帰省するので、子供に会ってくれませんか?」
断わる理由なんて無い。
明けましておめでとうございます。
新年早々災害と大事故と波乱の幕開けです。被害を受けた方々の心中余りあります。今年の世の中も荒れそうな予感がします。
全てのTVキー局が地震の総力取材に注力してる中、テレビ東京は早々に「出川哲朗の充電させて・・」に戻した。東日本大震災の時も日本中が大変な時に時代劇とTVショッピングを流してた。
不謹慎ではあるが、他人とは違う動きをする勇気には感心する。取材力がないのかと思いきや、親会社は日経新聞だ。
1月2日は三社参りの後博多駅に出てみた。黒のアウターを着てる人ばっかりだ!男は特に。若い女の子は白とかベージュを着てる子も少しいるが。たまにオシャレだと思ったら韓国人観光客だったりする。
この20年くらい青や紺もあまり見かけない。昔は紺のスーツやブレザーは定番だったけど。
走ってる車も白が大半であとは黒かシルバー。海外では白は緊急車両や公用車にしてる国も多いが、日本ではファミリーカーか会社の営業車が多い。要は日本人は目立ちたくない、目をつけられたくないからだろう。
会社組織や学校では「ダイバーシティ」とか「個性を大切に」とか言うものの、いざ個性的なヤツが現れると、ジワジワと締めつける。
のんびり田舎暮らしとか高級有料老人ホーム選びも熟考が必要だ。村八分に要注意。日本人は絶妙に忖度して来たが、今ではこの言葉も肯定的には使われない。新年早々ネガティブな投稿で恐縮です。